夕日に染まるススキの海原を歩く。
少し強い風が美しい波と心地よい音を作る。

浮竹の気に入りの場所で
夕焼けが見れる頃、よく二人で来る。




私はいつも浮竹の二歩後ろを歩く。
銀に光る色の無い髪が茜に染まっていくのを見るのが好きだから。


まだ、茜色にならないススキの海に
浮竹の後を追って入っていく。

綺麗な髪が風に踊る様と、目に入ってくる金色の波を楽しんでいると
前から手が伸びてきた。

振り向かないまま私の手を取り、優しく握った。
こんなふうに
幼い頃からよく手を引かれ、色々な場所へ連れて行かれた。



「もう、子供ではない」
と前を歩く背中に言ったら
数歩歩いてから
「俺が子供なんだよ」
と振り返って笑った。

浮竹はまた前を向いて少し歩き
「手を離すと迷子になって帰ってこなくなるから
 俺が可愛いうちは離さないでくれ」
と、振り返り、いつもより控えめに笑った。
そしてまた、すぐに前を向いて歩いた。



「兄がどうなっても、私は離す気は無い」
そう言ったら、少し間を置いて


「うん」
と、浮竹は振り返らず言った。


私の手を握る力が
少し、強くなった。





気が付けば、
色素を持たない綺麗な髪は、銀を帯びた茜に染まっていた。


その髪の、美しさに誘われるように二歩の距離を縮め
その髪の、陽の匂いに誘われるように浮竹の肩に頬を乗せた。


「ありがとう」
と言われたので
「礼を言われるような事は何も無い」
と言ったら
少し間を置いて
「…好きだ」
と言われた。

低い声が肩を伝って、頬に響いた気がした。


私は言葉の代わりに
同じ強さで手を握り返した。






****


浮竹の髪が染まったら綺麗だろうなとか
普通に触れたい癖に
綺麗だからとか、良い匂いだからとかそんなのを理由にして浮竹に触れる白哉さんとか
いいなぁあと。



相変わらず稚拙な文章ですいません。
読んで頂き有難うございました。